親の扶養に入れば、子の国民年金の保険料は払わなくていいのですか?【年金の常識2】

2018.08.15

今さら聞けない 年金の常識(2) ~被扶養者である子と国民年保険料の関係

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「いまさら聞けない 年金の常識」シリーズです。

社会保険労務士である筆者が受けた相談や質問から、意外と間違えやすい年金の仕組みを回答していきます。

第2回目の質問はこちらです。

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質問「親の扶養に入れば、子の国民年金の保険料は払わなくていいのですか?」

回答:そのような制度はありません。原則として、子が20歳になれば、子の国民年金の保険料の支払い義務が生じます。

 

解説

この質問は、会社員の妻などが被扶養配偶者として国民年金の第3号被保険者になった場合に、国民年金の保険料を払わなくていいという制度を、子の場合にも適用できるのではないかと勘違いされているものと思われます。

国民年金の第3号被保険者になれるのは、配偶者などの場合で、子の場合には適用されませんので、子が20歳になれば原則として子の国民年金の保険料を払わなくてはいけません。

なお、間違えやすい制度に、健康保険の被扶養者制度があります。

健康保険の被扶養者には子も含まれますので、子が被扶養者の要件を充たす場合には、親の(勤務する職場の)健康保険の被扶養者となれます。

子が親の健康保険の被扶養者になった場合には、子が国民健康保険に加入する必要はありません。

厚生年金と健康保険は、意外と混同しやすいので、注意が必要です。

 

経済的な理由などで国民年金保険料の支払いが困難な人には、免除や猶予という制度が用意してあります。

国民年金保険料が「未納」とならないように、積極的に免除や猶予の制度を活用していただければと思います。

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