ディプロマシールール説明 基本編(8) ~命令記入フェイズ 支援命令

2020.02.23

初心者向けディプロマシー基本ルール(8)

オフィス北浦が主宰する祥福舎卓ゲ部では、対面型のディプロマシーというボードゲームを行っています。

参加者は初心者さんが多いので、その都度ルール説明の時間を1時間程度設けていますが、事前に基本的なことを確認できるように、こちらのサイトでも説明していきたいと思います。

第8回目は、命令記入フェイズについて、支援命令をご説明します。
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支援命令って何?

支援命令は、ある軍隊ユニットに対して、他の軍隊ユニットの移動命令またはそれ以外の命令(維持命令、支援命令、輸送命令)を支援させる命令です。

祥福舎卓ゲ部では、移動命令に対する支援命令を「移動支援命令」といい、それ以外の命令(維持命令、支援命令、輸送命令)に対する支援命令を「維持支援命令」といっています。

また、支援命令を受けた軍隊ユニット(支援する側)を「支援ユニット」、支援命令の効果を受ける軍隊ユニット(支援される側)を「被支援ユニット」といっています。

 

支援命令に共通する内容や注意点は次のとおりです。

  • 支援ユニットは、現在地に留まって、被支援ユニットの支援を行います
  • 支援ユニットは、現在地おいて、維持命令を受けたのと同様の効果があります(現在地の維持力は1です)
  • 支援ユニットが移動可能な地域にしか支援はできません(移動支援命令の場合には被支援ユニットの移動先が支援ユニットの移動可能な地域でなければいけません)
  • 移動不可能地域への支援命令、被支援ユニットが特定できない支援命令は無効です
  • 他国の軍隊ユニットを被支援ユニットとした支援命令も可能です(他国の了解は必要ありません)
  • 自国の軍隊ユニットを撃退するような支援命令は無効です

 

移動支援命令の内容や注意点は次のとおりです。

  • 移動支援命令は、被支援ユニットの移動命令における現在地及び移動先の両方と一致する必要があります(いずれかが一致しない移動支援命令は無効です。維持支援命令に転用はできません)
  • 移動支援命令に成功すれば、被支援ユニットの移動力に1が加算されます(成功した支援ユニットの数だけ移動力が加算されます)
  • 支援ユニットと被支援ユニットは隣接している必要はありません

たとえば、Ukr(ウクライナ)のロシア陸軍(A)が、Rum(ルーマニア)へ移動命令を受けていたとします。

そして、それをSev(セヴァストポリ)のロシア海軍(F)が移動支援して成功した場合には、Ukr(ウクライナ)のロシア陸軍(A)はRum(ルーマニア)に移動力②で移動することができます。

この場合、Sev(セヴァストポリ)のロシア海軍(F)はRum(ルーマニア)に移動可能ですので、移動支援命令も可能になります。

 

支援ユニットと被支援ユニットは隣接している必要はありません。

ロシア海軍(F)がBul ec(ブルガリア東岸)にいた場合でも、Bul ec(ブルガリア東岸)からRum(ルーマニア)へは移動可能なので、移動支援命令は有効です。

これに対して、この図にはありませんが、ロシア海軍(F)がBul sc(ブルガリア南岸)にいた場合には、Bul sc(ブルガリア南岸)からRum(ルーマニア)へは移動できないので、移動支援命令は無効です。

 

維持支援命令の内容や注意点は次のとおりです。

  • 維持支援命令の被支援ユニットは、移動命令以外の命令(維持命令、支援命令、輸送命令)を受けていなければいけません(移動命令を受けている被支援ユニットへの維持支援命令は無効です)
  • 維持支援命令に成功すれば、被支援ユニットの維持力に1が加算されます(成功した支援ユニットの数だけ維持力が加算されます)

たとえば、ロシア陸軍(A)がSev(セヴァストポリ)に、ロシア海軍(F)がBla(黒海)にいたとします。

そして、相互に維持支援命令を出した場合には、Bla(黒海)ロシア海軍(F)の維持支援命令は有効ですが、Sev(セヴァストポリ)ロシア陸軍(A)の維持支援命令は無効になります。

なぜならば、Bla(黒海)ロシア海軍(F)はSev(セヴァストポリ)に移動可能ですが、Sev(セヴァストポリ)ロシア陸軍(A)はBla(黒海)には移動できないからです。

この維持支援命令が成功した場合には、Sev(セヴァストポリ)ロシア陸軍(A)の維持力は②になります。

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移動支援命令はどうやって書くの?

移動支援命令は、支援ユニットの特定、支援命令である旨の表記(Sで表すこともあります)、被支援ユニットの現在地と移動先が記載されていれば足ります。

たとえば、Ukr(ウクライナ)ロシア陸軍(A)が、Rum(ルーマニア)へ移動命令を受けており、それをSev(セヴァストポリ)ロシア海軍(F)が移動支援する場合には、

  • F Sev S A Ukr – Rum
  • セヴァストポリの海軍が、ウクライナの陸軍がルーマニアに移動するのを支援

のような形です(陸海の記載はなくても構いません)

なお、この場合、同時にUkr(ウクライナ)ロシア陸軍(A)のRum(ルーマニア)へ移動命令も併せて出されていないといけません。

もしも、Ukr(ウクライナ)ロシア陸軍(A)にRum(ルーマニア)以外への移動命令や、移動命令以外の命令が出された場合には、Sev(セヴァストポリ)ロシア海軍(F)の移動支援命令は無効になります。

命令書カードを使う場合には、

のように、2枚の命令書カードが必要で、それぞれの赤い枠内の現在地と移動先の両方が一致している必要があります。

 

維持支援命令はどうやって書くの?

維持支援命令は、支援ユニットの特定、支援命令である旨の表記(Sで表すこともあります)、被支援ユニットの現在地が記載されていれば足ります。

たとえば、Bla(黒海)ロシア海軍(F)がSev(セヴァストポリ)ロシア陸軍(A)に維持支援する場合には、

  • F Bla S A Sev
  • 黒海の海軍がセヴァストポリの陸軍を維持支援

のような形です(陸海の記載はなくても構いません)。

なお、Sev(セヴァストポリ)ロシア陸軍(A)が移動命令を受けていた場合には、Bla(黒海)ロシア海軍(F)の維持支援命令は無効になります。

 

命令書カードを使う場合には、

このように書いてください。

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さいごに

今回は支援命令についてご説明してきました。

命令解決フェイズで触れますが、攻撃側は移動支援命令が成功しなければ、移動命令はほとんど成功しません.

また、その攻撃に対抗する防御側は維持支援命令を成功させて引き分けにもちこまなければ、撃退されてしまいます。

つまり、支援命令が成功するかどうかが勝敗のポイントになるということです。

そのために外交フェイズで必死に外交交渉を行うのです。

しかし、ここで命令書の記載ミスなどの基本的なミスをすると、せっかくの外交交渉が無駄になってしまいます。

支援命令については、しっかり基本を確認しておいてください。

次回は、輸送命令についてお話していく予定です。

 

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