ディプロマシー ルール解説 よくある質問 第1回 「自軍同士のユニットや、他国と合意ができれば、隣接したエリアのユニットの入替はできますか」

2025.10.02

ディプロマシー よくある質問 第1回 ユニットの相互移動(入替)

ボードゲーム系社労士&ファイナンシャルプランナーの徳本です。

筆者の愛してやまないボードゲームの一つに「ディプロマシー」というゲームがあります。

20世紀初頭のヨーロッパを舞台にした、交渉型の戦略ゲームです(簡単なルールもまとめていますので、よろしければこちらの「ディプロマシールール説明 基本編(まとめ)」のリンク一覧をご参照ください)。

なかなか癖の強いゲームですので、メンバーを集めるのも一苦労です。

そこで、地道なディプロマシー布教活動のために、今回から「ディプロマシー ルール解説 よくある質問」をまとめていこうと思います。

筆者自身が、ゲームを始めたころに疑問に思ったことや、初心者さんがよく勘違いしていることなどを中心にまとめていきます。

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第1回目の質問は、「自軍同士のユニットや、他国と合意ができれば、隣接したエリアのユニットの入替はできますか」というものです。

これは、ユニットの相互移動(入替)の問題です。

「スタンドオフ」については理解している人も、なぜか相互移動(入替)ができるんじゃないかと勘違いしているケースをみかけることがあります。

基本的なことではありますが、まとめておきましょう。

ここではトルコを例にして、図1のような盤面(ユニット配置)になっていると仮定しましょう。

ユニットの配置(図1)

  • A Con (コンスタンティノープル陸軍)
  • F Ank (アンカラ海軍)
  • A Smy (スミルナ陸軍)
  • F Bla (黒海海軍)

この盤面で、A Con(コンスタンティノープル陸軍)とF Ank(アンカラ海軍)の位置を入れ替えて、F Con(コンスタンティノープル海軍)、A Ank(アンカラ陸軍)とする方法を考えていきます。

以下の図2のような盤面になれば成功です。

相互移動(入替)の禁止

まず、シンプルに考えるなら、それぞれのユニットの位置が変わるように移動命令を出す方法がありそうです。

この場合の命令書は次のようになります。

命令書の記載例

  • A Con – Ank (コンスタンティノープル陸軍をアンカラに移動)
  • F Ank – Con (アンカラ海軍をコンスタンティノープルに移動)

しかし、このような命令はそれぞれのユニットが移動力1でぶつかるので、それぞれの移動命令は失敗します(図1-1)。

結果表示

  • A Con – Ank (コンスタンティノープル陸軍をアンカラに移動 失敗)
  • F Ank – Con (アンカラ海軍をコンスタンティノープルに移動 失敗)

※下線が引いてある命令は「失敗」を表しています

このように相互移動(入替)は禁止されています。

これは友軍同士(自軍同士)でも適用されますし、他国との合意によっても変更することのできないルールです

イメージとしては、友軍の陸軍と海軍なら(陸軍は陸上を、海軍は海上をすれ違うかんじで)スムーズに移動できそうなものですが、ルール上できないのです。

輸送を介して移動させる方法

ルールブックをみると、相互移動(入替)の禁止のルールには「輸送することなしに」という条件が付いています。

つまり、輸送命令を介することで、相互移動(入替)が可能になる場合があるということです。

この盤面ですと、F Bla(黒海海軍)がポイントになります。

この場合には、図1-2のような展開になります。

命令書の記載例

  • A Con – Ank (コンスタンティノープル陸軍をアンカラに移動)
  • F Bla C A Con – Ank (黒海海軍は、コンスタンティノープル陸軍がアンカラに移動するのを輸送)
  • F Ank – Con(アンカラ海軍をコンスタンティノープルに移動)

結果表示

  • A Con – Ank (コンスタンティノープル陸軍をアンカラに移動 成功)
  • F Bla C A Con – Ank (黒海海軍は、コンスタンティノープル陸軍がアンカラに移動するのを輸送 成功)
  • F Ank – Con(アンカラ海軍をコンスタンティノープルに移動 成功)

ただし、輸送命令を介しますので、輸送されるユニットは陸軍である必要があります。

たとえば、図1-2の盤面において、「F Bla C F Ank – Con (黒海海軍は、アンカラ海軍がコンスタンティノープルに移動するのを輸送)」という命令は失敗します。

海軍ユニットを輸送することはできないからです。

三角移動

もうひとつ、この盤面で相互移動(入替)を可能にする方法としては、A Smy(スミルナ 陸軍)を使った、三角移動の方法が考えられます(図1-3)

命令書の記載例

  • A Con – Smy (コンスタンティノープル陸軍をスミルナに移動)
  • F Ank – Con (アンカラ海軍をコンスタンティノープルに移動)
  • A Smy – Ank(スミルナ陸軍をアンカラに移動)

結果表示

  • A Con – Smy (コンスタンティノープル陸軍をスミルナに移動 成功)
  • F Ank – Con (アンカラ海軍をコンスタンティノープルに移動 成功) 
  • A Smy – Ank(スミルナ陸軍をアンカラに移動 成功)

この場合、結果として、F Con(コンスタンティノープル海軍)、A Ank(アンカラ陸軍)となり、相互移動(入替)と同様の盤面となります。

なお、Smy(スミルナ)のユニットが海軍だった場合には、この三角移動はできません。

なぜなら、Smy(スミルナ)とAnk(アンカラ)は海岸線がつながっていないため、F Smy – Ank(スミルナ海軍をアンカラに移動)という命令が失敗するからです(海軍ユニットの山越え禁止)。

まとめ

今回のよくある質問をまとめると

  • ユニットの相互移動(入替)は、友軍同士であっても直接にはできない
  • 輸送命令を介する方法がある(陸軍に限られる)
  • 三角移動の方法がある(各ユニットが移動可能であることが必要)

ということになります。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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