ディプロマシールール説明 基本編(9) ~命令記入フェイズ 輸送命令
2020.02.23
初心者向けディプロマシー基本ルール(9)
オフィス北浦が主宰する祥福舎卓ゲ部では、対面型のディプロマシーというボードゲームを行っています。
参加者は初心者さんが多いので、その都度ルール説明の時間を1時間程度設けていますが、事前に基本的なことを確認できるように、こちらのサイトでも説明していきたいと思います。
第9回目は、命令記入フェイズについて、輸送命令をご説明します。
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輸送命令って何?
輸送命令は、ある海洋地域にいる海軍ユニットに対して、海洋地域を介して、陸軍ユニットをその移動先(沿岸地域)に輸送させる命令です。
祥福舎卓ゲ部では、輸送命令を受けた海軍ユニット(輸送する側)を「輸送ユニット」、輸送命令の効果を受ける陸軍ユニット(輸送される側)を「被輸送ユニット」といっています。
輸送命令の内容や注意点は次のとおりです。
- 輸送ユニットは、現在地に留まって、被輸送ユニットの輸送を行います
- 輸送ユニットは、現在地において、維持命令を受けたのと同様の効果があります(現在地の維持力は1です)
- 輸送命令は、海洋地域にいる海軍ユニットにしか行うことはできません(沿岸地域にいる海軍ユニットには輸送命令は行えません)
- 被輸送ユニットは、陸軍ユニットに限ります(海軍ユニットを輸送により移動させることはできません)
- 複数の輸送ユニットを介して、被輸送ユニットを輸送することができます(複数の輸送ユニットを介しても、被輸送ユニットは1ターンで移動先に移動が可能です)
- 他国の陸軍ユニットを被輸送ユニットとした輸送命令も可能です(他国の了解は必要ありません)
- 輸送命令は、被輸送ユニットの移動命令における現在地及び移動先の両方と一致する必要があります(いずれかが一致しない輸送命令は無効です)
- 支援命令を輸送することはできません
たとえば、Edi(エディンバラ)のイギリス陸軍(A)がNwy(ノルウェー)への移動命令を受けたとします。
Edi(エディンバラ)とNwy(ノルウェー)の間には、Nth(北海)やNrg(ノルウェー海)という海洋地域があるので、陸軍ユニットは移動できません。
そこで、Nth(北海)のイギリス海軍(F)が、Edi(エディンバラ)のイギリス陸軍(A)がNwy(ノルウェー)へ移動するのを輸送することができます。
もしも、この輸送命令が成功すれば、1ターンでEdi(エディンバラ)のイギリス陸軍(A)はNwy(ノルウェー)に移動することができます。
複数の輸送ユニットを介して、被輸送ユニットを輸送することもできます。
たとえば、Edi(エディンバラ)のイギリス陸軍(A)がSwe(スウェーデン)への移動命令を受けたとします。
そして、Nth(北海)のイギリス海軍(F)とSka(スカゲラク)のイギリス海軍(F)が、Edi(エディンバラ)のイギリス陸軍(A)がSwe(スウェーデン)へ移動するための輸送命令を受けたとします。
もしも、この輸送命令が成功すれば、1ターンでEdi(エディンバラ)のイギリス陸軍(A)はSwe(スウェーデン)に移動することができます。
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輸送命令ははどうやって書くの?
輸送命令は、輸送ユニットの特定、輸送命令である旨の表記(Cで表すこともあります)、被輸送ユニットの現在地と移動先が記載されていれば足ります。
たとえば、Edi(エディンバラ)のイギリス陸軍(A)がNwy(ノルウェー)へ移動命令を受けており、それをNth(北海)のイギリス海軍(F)が輸送する場合には、
- F Nth C A Edi – Nwy
- 北海の海軍が、エディンバラの陸軍がノルウェーに移動するのを輸送
のような形です(陸海の記載はなくても構いません)。
もしも、Edi(エディンバラ)イギリス陸軍(A)にNwy(ノルウェー)以外への移動命令や、移動命令以外の命令が出された場合には、Nth(北海)イギリス海軍(F)の輸送命令は無効になります。
命令書カードを使う場合には、
のように、2枚の命令書カードが必要で、それぞれの赤い枠内の現在地と移動先の両方が一致している必要があります。
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さいごに
今回は輸送命令についてご説明してきました。
イギリスの陸軍ユニットがヨーロッパ大陸に移動する場合や、ヨーロッパ大陸から陸軍ユニットがアフリカに移動する場合などに、輸送命令を使うことになります。
特にイギリスやイタリアは序盤で輸送命令を使う機会がありますので、しっかり基本を確認しておいてください。
複数の輸送命令が成功すれば、陸軍ユニットを1ターンで遠方まで移動させることもできます。
とある動画では、アフリカから北欧に輸送された例もありました(「空軍」と称していました)。
輸送命令を上手く使えば、面白い展開になることもあります。
次回は、命令解決フェイズについてお話していく予定です。
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